マンションのオプション その10 エコカラット
進化が著しい内装材
内装の雰囲気を変える商材として人気が高いエコカラット。
馴染みのない方はよくわからないものですが、
ざっくりいうと室内向けのセラミックタイルです。
見た目素焼きっぽいタイルで、レンガ調もあり、モザイクタイル風もありで、いろいろありましたが、、
今年の新商品で、INAX(メーカーさん)の本気度を見た気がします。
新商品の中で特筆すべきは
ストーングレース(砂岩調)
(画像出典:INAX)
ビンテージオーク(木目調)
(画像出典:INAX)
でしょう。
画像からも分かる通り、
ビジュアル的に今迄のエコカラットと一線を画しています。
プリント精度が上がっているのか、かなりリアル、
内装材としてかなり力を入れているなというのが伝わります。
そもそもエコカラットとは
エコカラットは大きく分けて大きく4つの特徴があります。
1.調湿性能
2.臭いの吸着性能
3.有害物質の吸着、低減性能
4.お手入れ簡単(ただしエコカラットプラスのみ)
マンションのオプション商材に選択されてきた理由もここにあります。
気密性が高いマンションにおいて、
こもりがちな臭いや有害物質を吸着してくれ、しかも湿度まで調整してくれる、
しかも見た目までグレードアップしてくれる商品はまさにうってつけでした。
性能がなくてもその見た目の良さから、玄関の雰囲気づくりとしてミラーと組み合わせて注文される方をたくさんみてきましたし、満足度も正しくアナウンスしてさえいれば(あとで記述します。)高いものです。
そして今回のビンテージオークなどはビジュアル的に部屋内に採用される機会を増やすことと思います。
(※2017春ドラマで結構評判だった「あなたのことはそれほど」でも主人公の新婚家庭の部屋の壁、これが使われてました。)
このエコカラット、素材はセラミック、そして構造的には備長炭や珪藻土を同じく、無数に細かい穴が空いていて、そこに水分や臭いや有害物質を吸着してくれるようになっています。
水分に関しては、吸着もしてくれますが、室内の乾燥が進むと溜め込んだ水分を放出してくれるので、調湿効果があると言われています。(においも換気に伴って徐々に放出)
オプション会では、
臭いの軽減にはコーヒー豆や煮干しを入れたボックスでの比較、
調湿効果には霧吹きでその吸着効果を見せる、といったデモストレーションが行われています。
みんな一応にそれを体験すると「おおっ!!」ってなりますが、
本注文になると二の足を踏む方が多いのは事実です。
価格が少しお高めに感じるようで、、
中にはあとで自分で貼る!という方も。
まあそれもありかもしれません、
実際貼るだけなら簡単に貼れます。
綺麗に貼れるかというと甚だ疑問が残りますが。。
エコカラットの弱点1ー大判は場所を選ぶ
エコカラットのみならず、タイルも同様に、大判タイプは、貼る場所を選びます。
下地に直接貼るため、下地が平滑かどうか、ものすごく重要です。
石膏ボードの場合はほぼ大丈夫ですが、注意が必要なのはコンクリートの躯体そのままの部分。
コンクリートの不陸は、型枠の精度により、場所によっては膨らんでいる場合があり、大判であればあるほど影響を受けやすく、たとえ貼れたとしても、後で割れたり、ということも考えられ、メーカーも注意喚起していますし、施工禁止している会社がほとんど。
もし貼りたい場所が、躯体面であれば、よほどのことがない限り諦めましょう。
エコカラットの弱点2ー隙間に注意
まずはビジュアル的な話から。
タイルのようなエコカラットですが、その性質上、いわゆる目地材を使いません。
目地材は表面が平滑なタイルであれば隙間を埋めたのち、拭き取れば綺麗な仕上がりになりますが、無数の穴の空いたこの商品ではそれが出来ません。
接着剤で貼り付けることになります。
そして焼成して作るものでもあるので、どうしても不規則な焼き縮みができます。
その為、綺麗に貼ったとしても場所によっては隙間が目立っててしまうということがあり、
先にそれを十分説明していないと、気になる人は気になり、とんでもないクレームに発展することがあります。
そして今年から接着剤が、今までの白からグレーになって目立ちやすいということも出てきているようです。
そして貼り替えも簡単にいきません、剥がれたりしないよう、かなり強力にくっつき、下地と一体化しているので、直す時は下地からやり直しになります。
隙間を目立たないように、なおかつまっすぐに見えるように貼るにはかなりの調整能力が必要、ですからよほどDIY能力が高い人でない限り、たとえオプション会で注文しなくてもプロに任せましょう。
エコカラットの弱点3ー色のついた水分汚れに弱い
水や汚れに強いエコカラットプラスというシリーズが出てから、水回りにも使われるようになってきましたが、色のついた水分汚れには要注意です。
表面についた乾いた汚れは消しゴムで簡単に落とせるものの、
赤ワインやケチャップ、マスタード、、、しみこむ前拭き取ろうとしても、あっという間に吸い込んでしまうので、根気よくシミ抜きのように取ろうとしてもシミが残りがちです。
臭いを取ってくれるならキッチン周りに、と考える方もいますが、水はねや油がついてしまうところは貼れないので、オープンキッチンならダイニングやリビングに貼るということになります。
調湿や臭いの軽減効果にはそれなりの面積が必要。
性能を発揮するためにはそれなりに、その空間に応じた面積が必要になります。
大まかの目安としては部屋の一面、そして呼吸に必要な隙間確保のため、家具をベタつけ配置するのは避けましょう。
デメリットはあっても魅力的な商品
これだけデメリットを書いて、意味があるの?と思われがちですが、
正しく理解した上で取り入れるのであれば、効果的で満足度はとても大きいものです。
玄関の見た目や靴などの特有の臭いの軽減、
寝室の汗のこもったにおいを感じない目覚め、
不快な湿気の軽減、洗濯物を部屋干ししても乾く時間が早くなったり、部屋干し特有の臭いを抑えてくれる効果もあります。
そして何より見た目。部屋のグレードを上げてくれる。
できれば実物を見て、説明を聞いてみてください。
ショールームに行かれて貼った印象を確かめるのが一番いいと思います。
それが難しいようならエコカラットのホームページで確認してください。
資料を取り寄せるなら、実物見本と、「ユーザーボイス」という冊子がとてもわかりやすくまとまっているのでオススメします。
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